若築建設、岩崎/浚渫工の出来形管理システム開発/帳票の作成を自動化

 若築建設は、IT関連機器販売の岩崎(札幌市中央区、古口聡社長)と共同で、ICT(情報通信技術)を駆使した浚渫工の出来形管理システムを開発した。測量船に音波計測機(マルチビーム)を搭載し、海底を測量。取得した点群データのノイズを高速処理するとともに、出来形帳票などを自動で作成できる。生産性向上ツールとして積極的に活用していく。
 マルチビーム測量は、扇状に発振する音波によって海底の面的な測量を可能にするが、過剰にデータを取得したり、地盤以外の不要なノイズを同時に取得したりしてしまうことがある。データ解析時のノイズ処理やその後の書類作成に時間がかかる点が課題とされる。
 新システムは、岩崎の点群データノイズ処理ソフト「ペッツ」をベースにした。手作業の多いノイズ処理作業の大半を自動化し、効率良くノイズを処理する。従来は1~2日掛かっていた作業が、1~2時間程度に短縮できる。
 出来形測量で取得した点群データから出来形評価用データを作成。これを基に出来形分布図を自動で作成したり、出来高土量を自動計算したりできる。出来形分布図と出来高土量の数値から出来形管理図表を作成する。これらの作業に従来は1~2時間要していたが、数分でできるようになる。
 各種点群データをヒートマップ化して3次元(3D)表示する機能、起工測量で取得する現地盤の点群データを使用し、3Dデータの差分から設計土量を自動計算するなどの機能も備える。
 国土交通省が取り組むICT浚渫工は測量での試行導入を経て、18年度から本格化する。マルチビーム測量による3Dデータを施工プロセスで活用し、リアルタイムに施工状況を可視化するモデル工事が実施される予定。20年度にはICT施工の本格運用が始まる見通し。行政の動きも見ながらシステムの改良を進め、浚渫工事のICT化に取り組む。

(日刊建設工業新聞様より引用)