西松建設/コンクリダムの越冬面チッピング処理/切削機採用で施工効率向上

 西松建設は24日、コンクリートダム工事で行う越冬面のチッピング処理に、国内で初めてフード付きドラムカッタータイプの切削機を採用したと発表した。切削深さを簡単に設定でき、スパイキーハンマーによる従来工法に比べ、施工効率の向上や切削面のダメージの抑制効果などが期待できるという。
 越冬面など長期間にわたり放置されるコンクリート面に、新たなコンクリートを打ち継いで一体化するためには、打ち継ぎ面の高精度な表面処理が必要になる。打ち継ぎ面の表面だけを削り取るチッピング処理は従来、スパイキーハンマーやウオータージェットなどで行っているが、切削深さの管理や施工効率、騒音などに課題があった。チッピング処理への切削機への採用は、コンクリートへのダメージも懸念され、最大骨材寸法80ミリのダムコンクリートでは実績がなかった。
 今回採用したフード付きドラムカッタータイプの切削機「パッチプレーナー」によるチッピング処理は、建設機械アタッチメントのレンタルなどを手掛けるレントリー多摩(東京都町田市、石居健二社長)、新日本工業(東京都江東区、金子佳正社長)と共同で実施した。
 同社で実施したスパイキーハンマーとの比較検証試験では、切削深さは190ミリまで簡単に調節可能で、時間当たりの処理面積は5倍以上と施工効率が大幅に向上。大きな骨材が切削できるため切削面へのダメージも少なく、切削面のひび割れを低減する効果も確認できた。カッター部分がフードで覆われているため、騒音源のパワーレベルも20デシベル程度低下したという。
 この結果を踏まえ、福井県で施工中の河内川ダム建設工事(福井県発注)で、深さ30ミリの越冬面620平方メートルのチッピング処理に初採用した。同社は今回の施工経験を生かし、ダムコンクリートに限らず、さまざまなインフラの補修分野のチッピング・切削にパッチプレーナーを積極的に活用する方針だ。

(日刊建設工業新聞様より引用)