設計3団体/建築士資格制度改善案を自民議連に提案/士法見直し検討着手

 日本建築士会連合会(士会連合会、三井所清典会長)、日本建築士事務所協会連合会(日事連、佐野吉彦会長)、日本建築家協会(JIA、六鹿正治会長)の3団体は5日、自民党建築設計議員連盟(額賀福志郎会長)に、建築士資格制度の改善案を共同提案した。資格取得の実務要件の合理化などが柱。議連は建築士法について見直しに向けた検討に入る。
 設計3団体は、将来を担う建築士の確保・育成を最重要課題とし、建築士を目指す若者がより早期に見通しを持って資格取得できるよう、資格制度の改善案を取りまとめた。
 建築士法では建築士試験の受験要件として、学歴と実務の両方を課しており、実務経験は学歴に応じ一定の期間が定められている。提案では受験前に一定期間の実務経験を課さず、建築士名簿への登録に当たって一定の実務経験を課すとした。卒業後すぐに受験できるなど、受験機会の前倒しを図る。
 耐震偽装事件を受け、2008年11月に改正された建築士法では、建築士試験の受験資格のうち実務経験として認める対象を設計・工事監理の関連業務に限定した。3団体は実務経験の範囲を▽設計前段階の建築の基本計画作成などの業務▽既存建築物の品質に関する調査・検査、維持保全に関する業務▽大学、工業高校などでの建築教育▽官公庁などでの建築行政-にも拡充するよう求めた。
 建築士試験は学科と製図の2種類があり、学科試験合格後に製図試験を2回受験できる。3団体は学科試験の合格者は一定の知識・能力を身に付けていると評価し、2回に限定せずに受験できるよう提案。製図試験には設計実務に即してCADによる試験の導入も要望した。
 建築士の業務領域についても要望した。建築士、建築士事務所の関与が望ましい業務を明確化。特に大規模な修繕などに該当しないが、建築物の安全上重要な改修に関する設計・工事監理、耐震診断は建築士が担うとした。建築士の実数・実態を把握する方法の検討や、定期講習などの内容・方法の見直しも求めた。

(日刊建設工業新聞様より引用)