近畿整備局/ICT技術検査官登録制度を導入/監督・検査体制整備、12月から適用

 近畿地方整備局は、3次元データを活用したICT土工工事の本格実施に伴い、従来と異なる測量や確認検査などに対応できる人材を育成するため、ICT工事の認定研修・講習会を受講し、必要な知識を備えた職員を「ICT技術検査官」として登録する制度を導入する。事務所の建設監督官以上、本局の技術検査官や課長補佐が対象となり、監督・検査に加え、ICT活用工事の普及に向けたサポート役などを担う。現在施工中の工事が順次完成を迎える12月から適用を開始する予定だ。
 同局では「I-Construction」の主要施策「ICTの全面的な活用」の一環として、ICT土工工事の積極的な発注に努めている。UAV(無人航空機)などを使って起工測量から設計・施工、検査に至るまで3次元データを活用する工事で、現場の監督・検査の省力化や、盛り土工事等での施工性向上などが期待できる。
 同局の年間発注件数は、発注者指定型、施工者希望I型・II型を合わせて計99件を予定。17日現在でICT協議など契約手続き中工事は70件(うち2次補正での発注予定は44件)、発注済み工事でICT活用工事は24件を予定している。
 積極的な活用促進に取り組む一方で、今後竣工を迎える工事における職員の対応も必要となるため、知識を備えた職員を「ICT技術検査官」として登録し、監督・検査を行う制度を導入することにした。他の整備局でも人材育成に力を入れているが、登録制度の導入は近畿が初めて。
 各事務所の建設監督官以上、本局の技術検査官、課長補佐のうち、▽建設生産システム研修・監督官級(10月4日)▽ICT土工現地講習会(11月15日)▽監督検査に関する説明会(11月29日)▽建設生産システム研修・主任監督官級(12月6日)▽ICT活用講習会(12月8、9日)-のいずれかを受講した職員が対象。受講者リストの中から分任官工事は事務所長、本官工事は局長が認定する。
 10月4日に近畿技術事務所で開いた建設生産システム研修では、起工測量から設計・施工、出来形計測・検査までの研修を実施し、職員80人が受講。11月15日開催のICT土工現地講習会には約30人が参加した。
 職員の人材育成とともに、業界団体や自治体など発注者への普及にも取り組んでおり、16年度に施工者向け講習会を32カ所、発注者(自治体等)向け講習・実習を49カ所で開く予定だ。

(日刊建設工業新聞様より引用)