連載/実録・鉄筋EXPO2017(下)/最終日は参加型イベント続々

 ◇「結束」合言葉に発展めざす
 鉄筋を楽しもう-。鉄筋EXPO2017最終日の11月26日は日曜日。家族連れの来場も見込めるとあって、参加型の各種イベントが企画された。
 3日間の開会中、会場で展開された「鉄筋ART展」。美術系大学や専門学校の学生がデザイン・設計し、鉄筋加工会社が組み上げた作品を披露する異色のコラボレーションだ。来場者による投票と26日の公開審査を経て、多摩美術大学の学生による「綱引きの瞬間」(製作会社=アイコー)が大賞、EXPO賞、技術賞を総なめにした。
 工業高校生3人組6チームが参加したのは「高校生鉄筋クイズバトル」。鉄筋業界なら常識の問題から難問・奇問まで飛び出したバトルを、千葉県立京葉工業高校チームが制した。出展各社が出品する「鉄筋業界マル得チャリティーオークション」も行われた。
 EXPOを最後に盛り上げたのはスラブ配筋の結束スピードを4人1組で競う「結束リレー選手権」。午前中に35チームが参加して行われた予選を勝ち抜いた4チームが午後の決勝に臨んだ。
 リレー選手権の様子は、TETSU-1グランプリの監視員も務めた新妻尚祐東京都鉄筋業協同組合副理事長の解説付き。準決勝、決勝へと駒を進めたチーム駒井ワン(駒井興業)が、気合の結束で競り勝った。決勝戦の合間を縫って、腰の負担を軽減するロボットHALを装着しマックス製の新型鉄筋結束機を手にした経験ゼロの女性と、プロの職人を代表して館岡正一実行委員長が結束スピードを競うエキシビションも行われ、会場を沸かせた。
 3日間にわたったEXPOや、初日の11月24日に同じ千葉市内のホテルで開かれた全国鉄筋工事業協会(全鉄筋)の秋季定例会などは、10月13日に74歳で死去した内山聖会長が在任したままの形で催された最後の行事となった。
 「全鉄筋は『結束』が命だ」。鉄筋に関する仲間が集って作り上げた今回のEXPOは、内山氏が生前、口癖のように言ってきたその言葉を形にしたようなイベントだった。
 秋季定例会と同じ時間帯にEXPO会場で行われた「鉄筋EXPO2017シンポジウム(鉄筋の現状と未来)」は、全鉄筋青年部(赤澤栄徳代表幹事)が主導。親会メンバー不在の中、若手ならではの発想と企画力でこれからの鉄筋業界を語り合う機会となり、「青年部なくして全鉄筋の発展はない」(熊谷誠一全鉄筋青年部担当理事)ことを実感させた。
 折しもその日に開かれた臨時理事会で、内山氏より21歳若い岩田正吾副会長(関西鉄筋工業協同組合理事長)の会長昇格が決まり、1日に就任する。
 「年配の方々と実を担う若手をうまく融合させないといけない」。岩田氏のこの言葉は、「結束」を合言葉に組織をけん引しようという決意の表れであり、内山氏の視点でもあった。
 =おわり(「鉄筋EXPO」取材班)

(様より引用)