違法増築で入居者巻き込むトラブルに

オーナーへの刑事告訴も検討


大阪府池田市は10日、市内の賃貸マンションが建築基準法に違反するとして、オーナーである女性に対し刑事告発を検討していることを明らかにした。
建築確認申請書では7階としていたものを、当時オーナーだった建築主が収益性を高めるために違法に9階建てに建て増しして完成させ、容積率の限度を超えていた。
市の審査指導課はオーナーに対して改築を求めているが、物件には現在約20世帯が入居していることなどから、進展を見せていない。
市は8日に物件のエントランスにオーナーへの命令内容を掲示し、入居者に現状を知らせた。
入居者からは「このまま住んで問題ないのか」など不安の声があがっている。

市によると、物件は池田市の中心地にある『マテリアル菅原』。
2012年8月に竣工し、建築完了審査を行った際に、違法な建て増しが発覚した。
また、建築確認申請書類ではワンルーム24戸とされていたが、仲介サイトでの募集要項では3LDKや2SLDKなど、計画にない住居も掲載されていた。
市は事実確認のためにオーナーに対し図面の提出を求めたが応じず、確認作業を進めている。

物件の当初の所有者は建築主である建設会社の経営者男性だったが、竣工から1年以内に別の人物へと売却した。
その後、2015年10月までに兵庫県に住む女性オーナーへと売却されている。
現在のオーナーが物件の購入時に違法な建築物であることを認識していたかについては、わかっていない。

市は2013年8月に男性に対して建築基準法に基づく是正を命じ、男性もこれを認めたものの、改築しないまま売却を行った。
その後、15年10月に、現在のオーナーに対してあらためて正確な図面の提出を求めるとともに、是正命令を出したが、女性は改善に取り組む気配を見せなかった。
女性は代理人弁護士を通じて「是正に向けて対応したいが、経済的に取り壊しは難しい。入居者もいるので、それを踏まえて市と話し合いたい」とコメントしている。

(全国賃貸住宅新聞様より引用)