鉄建建設、鉱研工業/先進ボーリングで新工法開発/高圧多量湧水下でもコア採取可能

 鉄建建設と鉱研工業(東京都豊島区、末永幸紘社長)は26日、山岳トンネル工事の先進ボーリングで活用する「パーカッション・シングルリバース(PS-SR)工法」を開発したと発表した。リバース水(湧水と削孔水)の排出と同時に地山のコアを回収する仕組み。リバース水が高圧多量であっても確実にコアが採取できる。トンネル工事で広く採用されているパーカッション・ワイヤーライン(PS-WL)工法と同じ削孔機で施工できるのも特徴だ。
 長大トンネルの地山調査に使う先進ボーリングでは一般的に、不良な地山や土砂地山にはシールド機能を持つ二重管リバース工法、軟岩・硬岩にはPS-WL工法が使用される。特にPS-WL工法は幅広い地山に対応でき、削孔スピードも速いことから、多くの現場で採用されている。だが高圧多量湧水の状況下では、コア採取に使うコアチューブがセットできず、コアが回収できない場合があることが課題となっている。
 「PS-SR工法」は、PS-WL工法を施工中に硬岩地山で高圧多量湧水が発生した場合の代替工法として考案した。
 PS-WL工法と同じ削孔機(ロータリーパーカッション式)で施工可能なため、1時間程度の作業で工法変更が可能な上、同等の施工速度で掘進できる。二重管リバース工法と比べても使用設備がコンパクトで、設備の設置場所を確保するためにトンネルを拡幅するなど、制約を受けずに施工できる。
 コアの回収方法にはリバース工法を採用した。インナーロッドだけのシングルロッド仕様で、削孔水をインナーロッド外側から先端に向けて送水。採取したコアはコアビット部からインナーロッド内を通り、湧水と一緒に排出される。
 昨年8月に鉱研工業諏訪工場で性能確認試験を行った後、10月に鉄建建設が施工中のトンネル現場で試験施工を実施。いずれもPS-WL工法と同等以上のコア採取状況、コア採取率、施工性が確認できた。
 今後はトンネル現場でさらに試験施工しながら技術改良し、早期の本格適用を目指す。

(日刊建設工業新聞様より引用)