関東整備局、高速道路2社ら/外環道・都内区間整備/五輪までの開通断念

 ◇用地・施工に課題、完成時期見通し困難
 国土交通省関東地方整備局などは、建設中の東京外かく環状道路(外環道)都内区間(東京都練馬区~世田谷区)について、2020年東京五輪までの開通を事実上断念した。本年度内に東名ジャンクション(JCT)から本線トンネルのシールド掘進を始めるめどが立ったものの、用地取得や施工上の課題が浮き彫りになっており、具体的な開通時期を見通すことは困難と判断した。
 関東整備局と東京都、東日本、中日本の両高速道路会社が27日に事業連絡調整会議を開き、今後の見通しなどを報告した。
 工事の進ちょくを見ると、東名JCTではシールドマシンの組み立てなどが順調に進展。本年度内に本線シールドが発進するとの見通しが明らかにされた。南行きと北行きが同時に掘進を開始する予定だ。
 大泉JCTについては、シールドマシンの発進架台の構造について見直しが必要になる可能性が出てきた。砂れき層を想定していたが、発進立坑の近くで追加ボーリング調査を行ったところ、一部に砂層が確認され、地質が当初想定よりも弱いとの懸念が生じている。掘進に用いるシールドマシンは国内最大規模で重量が約4000トンにも上るため、掘進時に反力がかかっても有害な変形が生じないよう非常に強固な架台を造る必要がある。
 このため改めて追加の地質調査を行い、架台構造を再検討。施工計画の見直しや全体工程の精査といった作業を進める。大泉JCTからの発進時期は現時点では未定という。
 地中拡幅部分についても、大規模・複雑な構造となり、施工には相当の期間を要する見込みと報告された。
 用地の取得率は11月末時点で、面積ベースで80%、件数ベースで71%。今年8月時点と比べて進展してはいるものの、非常に厳しい状況にあるとの認識が示された。
 同会議ではこれまで「東京五輪までの開通の可能性を検討する」との方針を掲げていた。

(日刊建設工業新聞様より引用)