電気・通信設備各社/19年春新卒採用が増加傾向/中途採用の動きも過熱

 19年春採用に向けた企業エントリーが始まり、学生の就職活動が本格化している。日刊建設工業新聞社が電気・通信設備工事会社12社に実施した調査によると、来春(19年4月)入社の採用予定人数を公表した8社のうち5社が、今春(18年4月)よりも「採用数を増やす」と回答し、人材確保に積極的な企業側の姿勢が鮮明になった。2020年東京五輪の関連施設工事がピークを迎えることや、組織の若返りを図ることなどが背景にある。
 4月入社予定の新入社員の総数は12社合計で1454人。昨春(17年4月)の1377人に比べて増加する見込み。
 来春入社の採用予定人数を公表した8社のうち5社(協和エクシオ、日本コムシス、ミライト、富士古河E&C、日比谷総合設備)は、今春よりも「増やす計画」と回答した。
 増加を計画する企業からは「顧客ニーズへの対応に向け、人材不足が想定されるため」(協和エクシオ)、「人材の確保が会社の課題。特に新卒者は重要な位置付けと捉えており、組織の若返りや適正な要員配置に必要」(日本コムシス)、「定年退職者増加に伴う若年層への技術伝承のため」(富士古河E&C)といった理由が挙がった。
 超売り手市場で人材獲得競争が激化する中、計画通りの新卒採用を実現するため、各社は手を尽くす。関電工や東光電気工事、ユアテック、住友電設など多くの企業がインターンシップや大学での説明会の機会を多く設け、学生へのアピールにつなげている。ほかにも「社員の多様な働き方実現のため、来春入社の新卒採用からエリア基幹職制度を導入する」(協和エクシオ)など、独自の動きも見られる。
 首都圏を中心に受注が増え、手持ち工事量も増加傾向にある。その対応として新卒採用に加え、即戦力人材となる中途採用に力を入れている。
 17年度(17年4月~18年3月)の中途採用の見込みを回答した11社のうち8社が、前年に対し増員を予定。中途採用は16年度が359人だったのに対し、17年度は443人と大きく増える見込みだ。
 加えて18年度の採用予定を公表した6社のうち5社が「17年度を上回る計画」と回答した。中でも日本コムシスは、中途を新卒の3倍近く採用し、即戦力の人材確保を目指す。
 2020年東京五輪以降の工事需要は、現時点で「一定程度の工事が見込める」という声が少なくない。電気・通信設備工事各社は人材確保に積極的な姿勢を見せており、新卒、中途ともに採用競争は一層激化しそうだ。

(日刊建設工業新聞様より引用)