電鉄がリノベ付きサブリース事業強化

初期投資不要で家主獲得狙う


電鉄会社が沿線の不動産の資産価値を高め、若者世代を呼び込むためにリノベ―ション費用を負担し、改修後の物件をサブリースする事業を本格化している。

京浜急行電鉄(以下、京急:東京都港区)は4月1日から、リノベーション会社と提携、京急が改修費用を出し改修後サブリースを行う『カリアゲ 京急沿線』をスタートした。
事業エリアはサービス名のごとく京急沿線で、空き家や賃貸住宅、長屋、ビルなど1戸から対象になる。
改修費用は周辺賃料の42カ月分を上限に京急電鉄が負担する。
京急が物件を6年間サブリースし、その間サブリース家賃の10%をオーナーに支払う。
耐震補強や設備の刷新、間取り変更など必要な改修を手掛ける。
リノベーションの設計と施工は京急グループのリフォーム会社である京急リブコ(神奈川県川崎市)とルーヴィス(横浜市)が担当。
管理・仲介業務は京急不動産(東京都港区)が行う。
家主側は、改修費用の負担をせずに毎月一定額の賃料収入を得ることができ、6年後には初期投資をかけずに改修した物件が手元に残るメリットがある。
一方、京急側にとっては、若い層の入居を進めることで沿線の経済活動の活性化を進めると同時に、空き家や空室が増えることによる犯罪の抑止にしていきたい考えだ。

小田急電鉄(東京都新宿区)は2016年10月からハプティック(東京都渋谷区)と組み、同じく家主の改修費負担がかからない『小田急の「安心」サブリース』を始めた。
サブリース賃料は5年間固定で、場合によっては10年までサブリース期間を延長することができる。
広報部は「開始から半年で4戸の依頼を受け、平均の築年数は30年ほど。サブリース家賃を平均で10%ほど上げたことで、オーナーへの支払賃料はリノベーション前と同水準を保っている」と語る。
マンションでは20~30代のDINKSなど、戸建てでは子育て世帯が入居している。
18年度までに100戸の受注が目標だ。
新たに関係のできたオーナーから追加のリフォーム工事の依頼や、売買仲介の相談につながったという。
電鉄のブランドと資金力を生かし、投資リスクの少ない商品で地域の家主にアピールしていく。

(全国賃貸住宅新聞様より引用)