静岡県沼津市/沼津南一色線整備方針公表/古墳保護へトンネルと橋梁構造で

 静岡県沼津市は、古墳保存と都市計画道路整備の両立を目指していた沼津南一色線の整備方針を示した。東日本で最古級と判明した高尾山古墳を保存するため、古墳通過部について東側2車線は橋梁構造、西側2車線はトンネル構造とすることで改変を避けることを決定。18年度は景観と古墳の活用に配慮した道路予備設計に着手する。およそ5年後に東側車線を暫定供用し、約10年後には全線を供用する予定。
 沼津南一色は、国道246号と中心市街地を結ぶ4車線の幹線道路。96年から事業着手し工事を進めていたが、計画ルート上に価値の高い高尾山古墳が発見されたため工事を中断。15年度に学識者で構成する道路と古墳の両立に関する協議会を設置し、道路計画の検討を進めていた。
 高尾山古墳は全長約62メートル、幅約34メートルの前方後円墳。東日本で最古級、最大級の古墳で、考古学上も高い価値を有している。このため同協議会は、古墳が存在する国道1号江原公園交差点と東海道新幹線高架下開口部までの約300メートル区間を対象に、う回ルートや構造など6案を比較検討。その結果、安全性や交通の円滑性、古墳の利活用の面から、古墳を平面道路でう回せず橋梁とトンネルで墳丘部を上下に回避する整備案が最適と判断した。概算事業費は約35億~40億円。
 他案に比べ事業費はアップするが、▽橋梁下のスペース活用▽古墳の説明施設や来訪者用駐車場の整備など隣接市有地の活用-など、市のシンボル的モニュメントと周辺が一体となった整備が可能。事業費についてはコスト縮減に努めるほか、国の補助金や起債活用で負担を平準化するとした。18年度は古墳の利活用も含め景観に配慮した道路予備設計に着手し、事業費も改めて精査する。

(日刊建設工業新聞様より引用)