首都高速会社/賃貸住宅をブランド展開/都内で2物件建設、資産・ノウハウ蓄積へ

 首都高速道路会社は賃貸住宅の開発事業を積極展開する。18年度から3カ年の新中期経営計画で掲げた「高速道路事業以外の新分野で収益拡大を進める」取り組みの一環。グループ会社を通じて20年度までに新規4物件を開発し、賃貸住宅のブランド化に取り組む。先行して都内で2物件を建設中。活用可能な低未利用の社有地が限られることを踏まえ、立地条件などを見定めながら東京圏で開発用地を取得し、事業の具体化を進める。
 中期計画では3年後に目指す姿の一つに「長期に安定した健全な会社経営を実現するために幅広い事業展開の礎を築く」ことを掲げた。具体策として高速道路事業以外の周辺分野や不動産分野など、新たな事業領域への進出・拡大に取り組む。関連事業(駐車場・休憩施設・コンサルタント業務・不動産事業など)の収益目標を連結ベースで20年度に72億円と設定している。
 不動産事業では公団時代の新線建設時に地元からの要望などを受け、1968年に都心環状線と首都高速2号目黒線の高架下に賃貸施設を整備した。▽東麻布1・2丁目地区▽南麻布2丁目地区▽南麻布3・4丁目地区▽恵比寿3丁目・白金6丁目地区-の4カ所で、店舗・事務所向けの賃貸施設(計47室、1室当たり約30~130平方メートル)を管理・運営している。
 民営化後の2011年には川崎市麻生区の社宅跡地にメゾネットタイプの賃貸住宅6棟(12世帯)を建設。管理運営を三井不動産レジデンシャルリースに任せている。
 中期計画で開発目標に掲げる4案件は首都高速道路サービス(東京都中央区、野口秀昭社長)が主体となって事業化を進める。既に東京都内にある旧目黒研修所跡地(品川区上大崎2丁目、敷地面積約1300平方メートル)で共同住宅(RC造地下1階地上5階建て延べ約3000平方メートル、40戸)を開発中。設計・施工は松井建設が担当し、19年3月の入居開始を予定している。住戸タイプは1K~2LDKで、ファミリー向けの賃貸住宅として運営する。
 大田区上池台1丁目地区では首都高サービスが自社で土地を取得し、RC造5階建てのワンルームタイプの共同住宅(14戸)の建設を進めている。設計・施工は鹿取建設(横浜市中区)が担当。8月の竣工を予定する。
 両物件ともに管理形態は未定だが、外部の管理会社のアドバイスを受けながら首都高サービスが関与するスキームなどを検討中。将来的には「首都高サービスが開発から運営管理まで一貫して行う形で不動産事業を展開したい」(事業開発部)としている。
 新規開発する共同住宅については、首都高グループの賃貸不動産ブランドとして市場での認知度向上に取り組む。

(日刊建設工業新聞様より引用)