高速道路3社/生産性向上へ連携強化/業務改善や技術活用など促進

 東日本、中日本、西日本の高速道路3社は、生産性向上など共通する課題への対応で連携を強化する。技術・管理部門の担当役員を中心とする意見交換会を定期的に開催し、テーマごとに担当部署の関係者が情報共有しながら業務改善の検討などを行う。昨秋以降に意見交換を2回実施し、若手育成や予算管理での各社の取り組みを紹介。今後は技術開発や現場施工などもテーマに取り上げ、好事例を相互に取り込み、業務改善活動を進めていく。=4面に関連記事
 日本道路公団(JH)など道路関係4公団の民営化から12年が経過し、高速道路各社は事務手続き、契約手法、各種システム、研究開発などで独自の方式を採用しつつ事業を推進してきた。高速道路リニューアルプロジェクト(大規模更新・修繕事業)や耐震補強など、ここ数年は保全事業関連の業務が増大。組織全体の生産性向上、働き方改革の取り組みが急務となっている。
 経営課題や事業方針などが共通する高速道路3社は、業務改善や契約方法のすり合わせにより、業務全般の大幅な効率化が図れると判断。意見交換会を定期的に開催しながら、技術や業務改善策の相互活用などを進めることにした。こうした3社の取り組みは、各社が発注する業務の受託者や工事の受注者の業務改善、不調・不落対策にもつながり、業界全体の生産性向上にも役立つとみている。
 初会合を17年9月に行い、経営企画や保全、技術部門の関係者が集まり、関連業務の効率化の取り組みのほか、人材育成の事例などの情報を共有した。東日本高速会社が運用する若手OJT(オン・ザ・ジョブトレーニング)の留意事項について、西日本高速会社が自社業務への活用を進めている。
 2回目の会合では保全部門の関係者を中心に、予算管理や事業計画の策定作業の効率化などで意見を交わした。次回は4月に業務システムや技術開発の現況などについて、保全や技術部門を中心に情報交換を行う予定。各社の保有技術や研究開発動向を比較分析すると同時に、自社の開発戦略の再考につなげる。研究開発で他社が先行している技術は相乗りしたり、別の技術開発に専念したりするなど、3社一体で研究開発業務の効率化に取り組む。
 業務システムでは、ICT(情報通信技術)や機械化などの先端技術を活用して高速道路を高度管理する取り組みとして、東日本高速会社が進める「スマート・メンテナンス・ハイウエー(SMH)」構想の関連システムの試行導入の状況を確認しながら、他社への水平展開の可能性などを探る。
 西日本高速会社の北村弘和常務執行役員技術本部長は「先行しているSMHを自社に導入する方向で考えている。同じことを最初から始めるよりもコストと時間の両面で生産性の向上が図れる」と話している。

(日刊建設工業新聞様より引用)