鴻池組/携帯端末活用の杭施工記録システム開発/進ちょく可視化、帳票出力も容易に

 鴻池組は、スマートフォンやタブレット端末など多機能携帯端末を使って杭工事の施工管理を支援するシステムを開発した。現場で掘削装置の鉛直や支持層出現時のオーガー電流値など施工データを入力する。作業の確認状況や施工写真の添付の有無が色分けして表示され、記録漏れを防ぐ。帳票の出力も容易で、負担の軽減につながる。
 同社はインターネットアプリケーション事業などを手掛けるレゴリス(東京都豊島区、伊藤謙自社長)と共同で、13年に多機能携帯端末による工事管理システム「KOCoチェック」を開発し、配筋検査や仕上げ検査を中心に建築工事の施工管理に適用してきた。
 今回開発した「杭施工記録システム」は、KOCoチェックのアプリケーションの一つで、既製杭、場所打ち杭のどちらにも適用できる。画面には工事フローに沿った管理項目とともに、入力データに応じて施工記録・写真の有無が色分けして表示され、記録漏れを防止する。
 杭伏図に各杭の状況を施工前・施工中・施工完了と色分けして表示し、杭工事全体の進ちょくの把握が可能。事前にマスター登録した杭の仕様やボーリングデータなどをデバイス上で確認できるため、現場での管理業務の効率化や品質確保に役立つ。
 従来は施工後に時間をかけて作成していた杭施工記録も省力化。杭番号や記録日時など出力条件を設定するだけで、帳票は数分でエクセルファイルとして出力できる。クラウドサーバーによるシステムのため、データの紛失などを防止でき、現場で入力された施工記録は、管理者用のパソコンや関係者のデバイスからも確認できる。
 昨年、横浜市内のマンションで杭工事の施工記録流用問題が発覚。3月に国土交通省が告示を出し、日本建設業連合会(日建連)が「既製コンクリート杭施工管理指針」を発表した。同社はこれらの指針に準拠し、杭工事に関する品質管理基準を改訂しており、今後は新システムを全社で導入していく。レゴリスは外販を予定している。

(日刊建設工業新聞様より引用)