鹿島、コマツ/建機自動化システム開発体制強化/理研とAI導入促進チーム発足

 鹿島は、コマツと共同で進める建設機械の自動化システム「クワッドアクセル」の研究開発体制を強化する。両社の取り組みに理化学研究所(理研)の革新知能統合研究センターが加わり、3者による連携チームを発足。人工知能(AI)による自動化機械の自律性向上や自動化施工での生産計画・管理の合理化・最適化の実現に向け、アクセルを踏み込む。
 3者の研究テーマは「建設機械の自動化を核とした自動化施工システムの構築に対するAIの利活用」。クワッドアクセルの運用では、刻々と変化する施工状況で自動化した多数の建機を制御するため、指示データを迅速に作成し高速で通信する技術が欠かせない。情報の高速処理を可能にするAIの導入が不可欠なことから、研究開発に理研を加え、新体制で取り組みを加速する。
 クワッドアクセルは、一人がタブレット端末から作業指示を出すだけで複数の建機をコントロールする次世代建設生産システム。15年に福岡県発注の五ケ山ダム工事で振動ローラーとブルドーザーの自動施工を実現した。16年には国土交通省発注の大分川ダム工事で自動ダンプトラックの導入試験を実施。ダンプトラックの「運搬」「荷下ろし」からブルドーザーによる「まき出し」、振動ローラーによる「転圧」まで、一連の土工事の自動化に成功している。
 建設現場は製造業の工場とは異なり、屋外で自然の材料を扱うため、環境の変化に合わせた「融通の利いた」作業が行える高度な自律機能が必要となる。クワッドアクセルを構成する重要な要素として、建機を高度に自動・自律化する技術と、自動化した建機を効率的に運用する技術がある。
 神奈川県小田原市に17年9月開所した「鹿島西湘実験フィールド」でクワッドアクセルの実験が進められており、今秋からは、福岡県で施工中の水資源機構発注の小石原川ダム本体建設工事に本格導入し、堤体の盛り立て工事への適用を予定している。

(日刊建設工業新聞様より引用)