鹿島/海底シールド工事にCIM導入/品質管理の詳細を可視化

 鹿島は22日、北海道小樽市で施工中の海底シールドトンネル工事に、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を導入し、品質管理の可視化を実現したと発表した。シールドマシンの位置や、土質・土かぶりといった掘削地盤の情報を視覚的にリアルタイムに把握できるため、高精度な施工管理が可能になり、高い品質と施工の安全性を確保できる。
 導入されたのは、石狩湾新港発電所1号機新設工事の土木本工事(第3工区)の現場。LNG(液体天然ガス)を燃料とする火力発電所を建設する工事のうち、放水設備を建設する。同設備は、放水路立坑・放水路トンネル・放水口で構成し、発電設備から排出される冷却水を防波堤外側に放出するための設備。放水路立坑から放水口までをつなぐ放水路トンネルは、泥水式シールド工法で、海底地盤内に構築される。
 放水路トンネルは、延長1045メートル、内径4・7メートルで、セグメント幅は1・2メートル、セグメント厚は300ミリ。海底での土かぶりに11~32メートルとばらつきがある上、到達部付近では、防波堤の上載荷重が作用する所があり、海底地盤内の状況を詳細に把握する必要があった。
 CIMを導入することで、シールドマシンやセグメントなどの位置情報と、土質などの掘削地盤情報が可視化され、深浅測量から得られた海底面の高さを3次元データに取り込むことで、海底面からの土かぶりも視覚的に把握できるようになった。シールドマシンや周辺設備の情報を一元管理できるシールド掘進管理システム「Kajima Shield Control System」から得られる各種データをCIMと連携させることで、施工状況を可視化できる。
 シールド掘進管理システムにより自動生成されるシールドマシンとセグメントの位置情報から、テールクリアランス(シールドマシン後方のスキンプレートの内側と、セグメントの外側との隙間)をリアルタイムで把握できるようになった。これにより、シールドマシンの方向を変えながら掘進した場合でも、テールクリアランスを均一に保つことができ、セグメントとスキンプレートの接触を防ぐことが可能になった。
 今後は、都市部のシールド工事でもCIMの導入を進めるという。このほか、シールド掘進管理システムから得られる属性情報をCIMに連動させてストックし、さまざまなシールド工事にも反映させ、品質管理・安全管理の強化を図りたい考えだ。

(様より引用)