17年度補正予算案/公共事業費1・3円/当初から大幅積み増し

 政府・与党が17年度補正予算案を総額2兆7000億円台とすることで調整に入ったことが明らかになった。財源として、16年度の国の剰余金などに加え、建設国債を1兆2000億円追加発行する。公共事業関係費は、7月の九州北部豪雨など大規模災害の復旧に加えて防災・減災対策を進めるため1兆3000億円程度となる見通しで、当初7000億円台後半とされた水準から大幅に上積みされる。
 22日に18年度予算案と同時に閣議決定し、年明けの通常国会に提出する。
 安倍晋三首相は補正予算案の編成に当たり、石井啓一国土交通相に災害対応をはじめ追加的財政需要に適正に対処するよう指示した。補正予算を巡っては、インフラの整備・維持管理とともに災害復旧を担う地域建設会社を会員に抱える全国建設業協会(全建)をはじめ複数の建設関係団体が早期編成と大型化を要望。工事量の不足を懸念する声は全国から上がっていた。
 自民党内では政務調査会の各部会が相次いで開かれている。7日には国土交通部会(盛山正仁部会長)の関係合同会議が開かれ、国交省が補正予算の検討項目を報告した。
 基本的な考え方として、九州北部豪雨などの大規模災害からの復旧、中小河川の緊急点検結果に基づいて行う緊急治水対策など自然災害リスクが高い地域での防災・減災対策の費用を計上。建設業の生産性向上に向けた支援にも必要な予算を手当てする。早期の予算執行や円滑な施工の確保に万全を期する方針だ。
 国交省の検討項目に挙がっているのは、災害復旧や防災・減災事業への対応に加え、生産性革命に向けて実施する施策や喫緊の課題への対応など。公共土木施設などの災害復旧事業に対応する予算を手当てする。自然災害リスクが高い地域での緊急防災・減災事業として河川、道路、港湾、空港、国営公園、総合的な防災・減災事業(防災・安全交付金)を挙げた。
 これらに加え、災害公営住宅の整備、防災対応を強化するための実験装置や監視などに必要な施設の機能強化、鉄道施設の安全対策やバリアフリー化、離島などでの避難施設や防波堤などの整備も盛り込む。
 建設業の生産性向上に向けた支援には、中小建設企業を対象に新規入職人材の育成や中堅人材の技能水準の向上、ICT(情報通信技術)施工の促進を盛り込む。人工知能(AI)を用いて施工管理を高度化する技術の開発に必要な予算も確保する。
 喫緊の課題への対応では、神奈川県大磯町の明治記念大磯邸園(仮称)の整備などを盛り込む。

(日刊建設工業新聞様より引用)