i-Con施策、自治体は平準化に高い関心/地域単位推進組織に期待/建設経済研調査

 国土交通省が取り組む建設現場の生産性向上策i-Constructionのトップランナー3施策のうち、地方自治体は「施工時期の平準化」の効果が高いとみていることが建設経済研究所の調査で分かった。特に入札不調・不落の減少を期待する声が多い。自治体も生産性向上の必要性を認識しているが、規模の小さい自治体は消極的なのも現状。地方整備局単位でつくる推進組織を通じた支援などが求められているとした。
 同研究所が26日に公表したリポート「日本経済と公共投資」に調査結果を盛り込んだ。調査期間は16年11月18日~12月16日。都道府県、政令市、中核市125団体を対象に行い、うち109団体(回答率87・2%)から回答を得た。
 石井啓一国交相が16年を生産性革命元年と位置付け、同省ではi-Constructionの各種施策が本格始動。これを契機に、約6割の自治体が生産性向上の取り組みを始めていることが分かった。担い手不足への対応という観点から、生産性向上に取り組む自治体も約4割あった。
 都道府県・政令市では生産性向上に向けて積極的に取り組む姿勢が見られたが、中核市になると約4割は「特に取り組む予定はない」と答えた。生産性向上の必要性は認識していても、都道府県・政令市と比べて予算規模が小さく、工事発注件数も少ないことが原因と分析している。
 国交省はi-Constructionを地域に広げるため、地方整備局単位で自治体や業界団体などでつくる推進組織を整備。この組織に対し自治体からは「技術的な指導・助言」「発注者の人材育成・研修」を期待するとの回答が多く寄せられた。
 トップランナー施策の効果の高さは、平準化に次いで「ICT(情報通信技術)の全面的な活用(ICT土工)」「全体最適の導入(コンクリート工の規格の標準化等)」の順。平準化の効果については、入札の不調・不落が減り、事務作業の集中も回避されて効率的に業務が行えるとの見方が多かった。自治体も国の取り組みを参考に、契約担当部局だけでなく財政担当部局と連携して平準化策を拡大することが重要だとしている。
 平準化策の活用状況では、「債務負担行為」が72%、「ゼロ債務負担行為」が65%、「前倒し発注」が64%となったが、「早期繰り越し手続き」と「余裕期間制度」はともに5割を下回った。活用に当たっての課題として「事務手続き(議会承認など)に時間・手間がかかる」「発注にかかる職員の不足」との回答が寄せられた。

(日刊建設工業新聞様より引用)