ICT土工、作業時間を26%短縮/小規模ほど外注費回収しにくく/国交省調査

 土工事をICT(情報通信技術)施工で行うと、起工測量から完成検査までの一連の作業時間を従来施工と比べ26・1%短縮できたことが国土交通省の調査で分かった。3次元(3D)起工測量やICT建機による施工、3D出来形管理などが時間短縮に大きく寄与している。工事規模が小さくなるほど、測量業務などの外注費を回収しにくくなる傾向も見られた。
 国交省はICT土工を建設現場の生産性向上策i-Constructionのトップランナー3施策の一つに位置付け、16年度の直轄工事に本格導入。2月20日時点で、本年度のICT土工の発注公告は約1570件を見込んでいる。
 調査は1月以降に完成する約300件の工事受注者が対象。2月20日までに完成した14件の回答から、▽3D起工測量▽3D設計データ作成▽ICT建機による施工▽3D出来形管理などの施工管理▽3Dデータの納品-の5段階で定量的・定性的な効果を調べた。
 起工測量から完成検査までの平均作業時間(平均土量1万7791立方メートル)は、従来施工の60・4日に対し、ICT施工は26・1%短い44・6日。うち施工の平均日数は35・0日(従来施工44・4日)と大幅に短縮した。丁張り設置作業の省略・軽減やオペレーターへの施工指示の省力化、施工の安全性向上などで効果があったとの声が寄せられた。
 時間の削減率は起工測量が39・4%、ICT建機による施工が21・1%、出来形管理・検査が53・1%。起工測量では3Dデータを活用した設計照査や現況測量の省力化、管理・検査では出来形管理の書類削減や出来形計測作業の効率化などが寄与した。
 施工者の外注割合は、3D起工測量が93%、点群データ処理が86%、3D設計データ作成が86%、出来形計測作業が83%、出来形計測データ処理が80%。測量関係業務を外注すると、小規模工事ほど外注費に見合う効果が得にくい傾向が出た。国交省は施工規模が小さい場合の測量作業手法の選択肢を増やすことで対応する考えだ。
 2月20日時点で506件のICT土工が実施され、大規模工事(土量2万立方メートル以上)が約半数、小規模工事(5000立方メートル以下)は約16%となっている。

(日刊建設工業新聞様より引用)