JICA/インド新幹線アーメダバード駅付近工区/大林組JVと契約交渉

 国際協力機構(JICA)は日本の新幹線方式を採用するインド初の高速鉄道建設事業(ムンバイ~アーメダバード間、総延長約506キロ)の本線工事のうち、難工区の一つである「アーメダバード駅付近工区」(C-7工区)のプレ・コンストラクションサービスの委託先として大林組・JFEエンジニアリングJVを選定し、契約交渉を進めている。インド側とは同サービスの受託業者が引き続きコンストラクションサービスを請け負うことで合意しており、正式契約を締結すれば大林組JVが同工区の施工を担当することになる。
 ムンバイ~アーメダバード間の高速鉄道建設事業は総事業費約1・8兆円を投じ、日本とインドの2国間タイドで両国企業が参加して工事を進める。実施機関はインド高速鉄道公社。詳細設計調査を日本コンサルタンツ・日本工営・オリエンタルコンサルタンツグローバルJVが担当している。
 2023年の開業に向けて昨秋、現地で起工式が行われた。先行する高速鉄道研修施設建設事業の初弾工事(スラブ軌道実習線)は鉄建建設を代表とする日系6社のJVが施工を担当している。
 高速鉄道建設事業の土木工事で検討中(昨秋時点)の入札パッケージは▽ムンバイ駅(延長0・7キロ)▽海底トンネル(20・6キロ)▽中間セクション1(135・6キロ)▽同2(237・1キロ)▽バドーダラ駅(8・2キロ)▽中間セクション3(88・3キロ)▽アーメダバード駅・サバルマティ駅(18・1キロ)。
 アーメダバード駅、サバルマティ駅を含む約18・1キロの区間(C-7工区)では高架形式の土木構造物(建築、機械設備を含む)のほか、サバルマティ川に橋梁を架ける。ほぼ全区間にわたって在来線が並走し、一部に非常に近接または交差する区間がある。特にアーメダバード駅南側では在来線の基地線4線を、北側でも在来線をまたぐことになる。
 同駅は2面2線の高架駅として既設の在来駅のホーム上に橋脚を構築する計画で、施工中の旅客の安全確保対策が求められる。サバルマティ駅では在来線に挟まれた基地内に、2面4線の高架駅を建設する。
 難工区とされるC-7工区については設計段階から施工者側の意見を取り込み、詳細設計調査で作成される設計案の精度を高めて、発注後の手戻りなど工程・工期の遅延リスクを抑えるための包括的建設サービス「Construction Manager/General Contractor(CM/GC)」方式を採用。プレ・コンストラクション(本体工事準備段階)とコンストラクション(本体工事実施段階)の2段階に分けて業務を進める。
 C-7工区のプレ・コンストラクションサービスの業務内容(昨年10月の公示時点)は、ステージi(17年12月~18年半ば)として設計レビューと施工計画の策定、サブコントラクターの調達パッケージ案の策定、概算工事費案の算定、概略工程案の立案などを実施。ステージii(18年半ば~20年4月)では、各パッケージの施工計画の検討と詳細設計への助言とともに、リスク分析と分析結果に基づく工事費案の算定と工程計画案の立案を行った後、JICAとインド側の承認を経てサブコントラクターの選定作業に入る。サブコンとの契約はコンストラクションサービスの中で行う予定。

(日刊建設工業新聞様より引用)