JICA/PPPインフラ事業、案件具体化の確度向上へ/民間提案を2段階で調査

 国際協力機構(JICA)は、日本企業が参画を検討している海外のPPPインフラ事業に関する協力準備調査の契約スキームを見直した。民間からの提案に基づき、事業化に向けた調査費用や計画策定費用などを支援するに当たり、これまで全業務を一括で契約(上限1・5億円または3億円)してきたが、業務を予備調査と本格調査の2段階に分けて契約することにした。調査を段階的に進めることで、初動期の提案を受けやすくするとともに、案件具体化の確度を高める。
 PPPインフラ事業の調査対象は「インフラ・成長加速」「SDGs(持続可能な開発目標)・貧困削減」「気候変動対策」の3分野。
 調査案件を決めるプロポーザル手続きについては、民間企業の海外展開支援を強化する一環で、15年度から民間提案を随時受け付けている。今回の契約スキームの見直しは7日に公示した17年度調査の募集要項の中で明示した。採択された民間提案では、予備調査(上限3000万円)、本格調査(1・5億円から予備調査契約額を控除した額)の2回に分けて契約を交わす。
 企業側が予備的な調査を独自で事前に実施し、所定の条件を満たしていれば本格調査から一括での契約(上限1・2億円)も可能。採択案件の選定結果は企画書の提出から2~4カ月後に通知し、契約は選定結果の通知から1~3カ月半後に行う。従来手続きに比べて選定、契約までの期間を短縮し、調査着手の円滑化を図る。
 予備調査の内容は事業の基本スキーム(調査実施企業の役割・関与形態を含む)、暫定的な資金計画・キャッシュフローの作成、具体的な案件形成と事業実施に向けた情報収集など。調査中に相手国のPPP制度などで事業化の障壁が判明した際には、障壁解消の課題も抽出する。
 予備調査の結果、▽提案法人が事業実施主体▽現地政府または所管の省庁・自治体に事業実施の意思がある▽海外投融資または円借款の活用が見込まれる-などの要件を満たしていることを確認後、本格調査に移る。本格調査では法務・財務・技術・マーケット調査、環境社会配慮の事業実施・開発のほか、想定されるファイナンスのアレンジに必要な情報を幅広く収集する。
 協力準備調査(PPPインフラ事業)に関する問い合わせ先は民間連携事業部連携推進課(電話03・5226・6960)。

(日刊建設工業新聞様より引用)