JR東日本/東京圏主要路線全駅でホームドア整備/330駅、投資額5000億円

 ◇東京五輪までに30駅先行整備
 JR東日本は東京圏にある在来線の主要路線全駅(駅数は線区単位で330駅)を対象に、ホームドアを整備する。整備完了時期は2032年度末ごろ。投資総額は「現時点で5000億円程度を見込む」(冨田哲郎社長)。2020年東京五輪までに山手線と京浜東北・根岸線を中心に30駅を先行整備。グループ企業が開発した「スマートホームドア」を積極導入し、コスト低減と工期短縮を目指す。
 乗客の線路への転落や列車との接触を防止するホームドアについて、JR東日本は東京都心部の在来線主要70駅で整備を計画し、これまでに32駅が整備済み。利用者の安心・安全と安定輸送の取り組みを強化する観点から、ホームドア整備の対象を東京から50キロ圏にある主要路線全駅に広げ、整備スピードも加速させることにした。
 東京五輪前の20年度第1四半期(4~6月)までに整備するのは山手線、京浜東北・根岸線を中心とした30駅。山手線は未整備の東京、新橋、浜松町と品川新駅(仮称)が対象となる。大規模改良工事が進む渋谷、新宿両駅は同第2四半期(7~9月)以降、順次整備していく。
 競技会場の最寄り駅となる中央総武緩行線の代々木、千駄ケ谷、信濃町の3駅、総武快速線の新小岩駅、成田線の空港第2ビル駅と成田空港駅も、五輪開催前までに整備する。
 五輪後に順次整備する268駅のうち、乗降客が多く、車両の扉位置などの条件から工事が進めやすい約120駅(京浜東北線、根岸線、常磐緩行線、中央・総武緩行線〈中野~西船橋間〉、中央快速線〈東京~立川間〉、青梅線〈立川~拝島間〉、横浜線〈東神奈川~橋本間〉、南武線、埼京・川越線〈池袋~川越間〉)を対象に、25年度末までの整備完了を目指す。
 ホームドアの形式は、グループのJR東日本メカトロニクス(東京都渋谷区、椎橋章夫社長)が開発した「スマートホームドア」を積極的に導入していく方針。ドア形状をフレーム構造とし、従来の壁構造に比べて重量を約30%軽減。耐荷重や安全機能は従来タイプと変わらない。コストは機械設備費で約50%低減し、工期(盛り土ホーム)についても約40%短縮できるという。
 既に計画を進めている京浜東北線の新子安、鶯谷、上中里、東十条、蕨、与野、大宮の7駅に順次導入する。他駅についても地元とホームドア整備の協議を進める中で、スマートホームドアの優位性をアピールしながら設置を提案していく。

(日刊建設工業新聞様より引用)