JR東海/軌道状態監視で新技術開発/計測精度向上、保守作業の最適化支援

 JR東海は、東海道新幹線の軌道状態を走行中の営業列車で計測する「軌道状態監視システム」で、計測精度などを向上させた新システムの実用化に乗りだした。汎用(はんよう)センサー類を組み合わせ、計測項目を追加してより細かく軌道状態を監視するとともに、独自開発の演算プログラムで計測精度の向上を図った。研究・開発費は約3億円。6月から試験車両に搭載した走行試験を開始し、早期の実用化を目指す。
 軌道状態監視システムでは、営業列車に搭載した加速度計や車上演算装置などを用いて走行中に軌道の状態を計測し、データを中央指令側へリアルタイムに送信。日々の軌道状態を適切に把握しながら保守作業を実施し、旅客の乗り心地の向上に役立てている。
 2009年度から営業列車(N700系6編成)に搭載している現行システムでは、レール形状(上下方向のずれ)のみを計測し、低速走行時の計測が難しかった。こうした背景を踏まえ、JR東海は新システムの開発・実用化に着手した。
 新開発の次期システムでは加速度計のほか、レーザー変位計やジャイロなどの汎用センサーを持ち寄り、計測できる項目を追加。レーザー変位計でレールの位置を計測し、加速度計で車体の動きを補正しながら左右方向のレールのずれや左右レール間の距離を算出する。ジャイロによって車体の傾きを計測し、レーザー変位計で車体の動きを補正しながら左右レールの高低差を確認。軌道状態をより多角的に把握することができる。
 自社開発の演算プログラムにより、計測精度の向上と合わせて低速走行時の計測を実現。従来の計測条件は時速70キロ以上だったが、新システムでは30キロ以上での計測できる。確認試験車(N700S)へ搭載するため、機器類の小型・軽量化も図った。

(日刊建設工業新聞様より引用)