LPガス利用料金が透明化

入居者への説明と設備貸与料の明記が義務に


6月からLPガス会社は、家主との契約内容を入居者に開示しなければいけなくなる。
賃貸住宅の給湯器やエアコンなどの設置費用をガス会社が負担し、入居者が支払うガス料金に転嫁して回収している場合、この内容について入居者への説明と、料金明細への明記が義務付けられる。
入居者が納得しなければクレームや退去につながる可能性もあるため、家主や管理会社は入居者が支払っているLPガスの料金形態を把握しておく必要がある。

液化石油ガス法施行規則および運用・解釈通達の一部が改正され、6月1日から施行される。
LPガス料金の透明化を図るためだ。
改正の背景には、4月から都市ガスの小売り事業自由化が始まったことと、LPガス小売価格の不透明性に関して消費者からの指摘が多いことがある。

LPガスを導入している賃貸住宅では、ガス会社が供給先を増やすために、給湯器やガスコンロなどガス消費設備の設置費用を家主の代わりに負担することがある。
その分、ガス料金を高く設定していることを知らずに契約した入居者から苦情が発生している。

今回の改正では、賃貸借契約時にLPガス料金の透明化を徹底することが求められている。
LPガス会社はオーナーとの合意によって賃貸集合住宅に付随するガス消費設備やエアコンの設置費用を負担し、その費用をガス料金で回収している場合、そのことを入居者に説明し、書面に記載する。

入居者に発行する料金明細にも料金の算定方法がわかるように、明記しなければいけない。
エネルギー庁によると、何の設備に、いくらかかっているか明確な説明と書面記載が必要だという。
給湯器やエアコンなど設置した設備の所有権がLPガス会社である場合、ガス料金は従来の「基本料金」「従量料金」に加え、「貸与料」などの項目でたとえば「給湯器○○円」というように記載しなければいけない。
現行法は、料金の内訳を記載していないこともある。
ガス会社に問い合わせてみると、基本料金が1800円で使用料金は単価480円と説明された。
改正による料金の透明化はLPガス会社の法的義務であり、6月1日以降は行政の立ち入り検査で適切な対応をしていないことが発覚すれば、改善命令が下される。
悪質な場合は、罰則として30万円以下の罰金や営業停止命令を科される。
本来であればガスの契約はガス会社と入居者の直接契約だ。
しかし、不動産会社やオーナーにとって他人事ではない。

(公財)日本賃貸住宅管理協会(東京都千代田区)の長井和夫相談員は「仲介会社も物件がLPガスである場合、どのような料金形態なのか事前に入居者に通知しておかなければ、契約後にトラブルに発展する恐れがある。また設備の貸与料が高いことに納得できない入居者が退去することも考えられるため、オーナーはガス会社との契約内容や、入居者が支払う料金項目も把握しておくべきだ」と注意を呼びかけている。
必要以上に高額な料金を設定しているガス会社だった場合には、契約内容の見直しや他社への切り替えも必要になってくる。

(全国賃貸住宅新聞様より引用)